मिठा

インドの甘い宝石を、日本語で。

ミタイ(mithai)は、インド亜大陸で数百年磨かれてきた菓子の総称。 銀箔をまとうミルクファッジ、薔薇香るシロップに沈む揚げ団子、サフラン色の渦巻き—— その姿は、しばしば「上生菓子のよう」と評されます。 mithai.tokyo は、日本語でミタイを体系的に知る・食べる・作るための専門メディアです。

甘いものに、国境はない

ミタイ図鑑

The Mithai Index

まずは十種。地域・素材・甘さの度合いとともに、ミタイの入口をひらく基本の顔ぶれです。甘さは五段階(●が多いほど甘い)。

〇一
गुलाब जामुन

グラブジャムン

Gulab Jamun
地域 北インド〜全域素材 ミルク団子・薔薇シロップ●●●●●

揚げたミルク団子を、薔薇とカルダモンが香るシロップに沈めた「ミタイの王様」。温めればとろけ、冷やせば締まる。世界一甘い菓子と呼ばれることもあるが、その正体は香りの菓子。

たべる 西葛西・四谷ほか。日本でいちばん出会いやすいミタイ。
〇二
लड्डू

ラドゥ

Laddu
地域 全域素材 ひよこ豆粉・ギー●●●●○

祝いの場に必ず現れる黄金の球。象の神ガネーシャの好物としても知られる。極小の粒を寄せて丸めた「モティチョール・ラドゥ」は、口の中でほどける真珠の粒。

たべる 専門店の定番。種類ちがいを食べ比べたい一品。
〇三
बर्फ़ी

バルフィ

Barfi
地域 北インド素材 煮詰めミルク(コヤ)●●●●○

ミルクを何時間も煮詰めてつくる、しっとりとしたミルクファッジ。食用銀箔(ヴァルク)をまとった姿は宝石そのもの。「上生菓子のよう」と評される、ミタイ美学の代表格。

たべる 専門店・食材店。ピスタチオ、ココナッツなど変奏多数。
〇四
जलेबी

ジャレビ

Jalebi
地域 全域素材 発酵生地・サフランシロップ●●●●●

オレンジ色の渦巻きを揚げ、シロップにくぐらせる屋台の花形。外はカリッ、噛むと中からジュワッ。インドでは熱いミルクに浸して朝食にする地域もある。

たべる 専門店で揚げたてに出会えたら幸運。
〇五
रसगुल्ला

ラスグラ

Rasgulla
地域 東インド(ベンガル)素材 チェナ(フレッシュチーズ)●●●○○

ふわふわのチーズ団子をシロップで煮た、白く軽やかなミタイ。スポンジのような弾力から甘い汁がじゅわり。濃厚勢が多いミタイの中で、意外なほど軽い入口。

たべる 缶詰・冷蔵品が食材店で手に入りやすい。
〇六
गाजर का हलवा

ガジャル・ハルワ

Gajar Halwa
地域 北インド素材 人参・ミルク・ギー●●●○○

すりおろした人参をミルクとギーでゆっくり炒り煮た、冬のあたたかいプディング。ナッツとカルダモンを散らして。家庭でつくられるミタイの筆頭格でもある。

たべる 冬の専門店・レストランのデザートで。
〇七
काजू कतली

カジュ・カトリ

Kaju Katli
地域 全域素材 カシューナッツ●●●○○

カシューナッツのペーストを薄く伸ばし、菱形に切り出した贈答の定番。光の祭ディワリの主役で、銀箔をまとうことも多い。ナッツの香ばしさが立つ、上品な甘さ。

たべる 専門店・食材店。手土産にいちばん喜ばれる。
〇八
पेड़ा

ペダ

Peda
地域 北インド(マトゥラー)素材 煮詰めミルク●●●●○

掌で押した円盤形のミルク菓子。クリシュナ神の聖地マトゥラーの名物として知られ、寺院への供物にも使われてきた。ミルクのコクとカルダモンの余韻。

たべる 専門店で。素朴に見えて、ミルク菓子の実力が出る。
〇九
सोन पापड़ी

ソーンパプディ

Soan Papdi
地域 全域素材 ひよこ豆粉・砂糖飴●●●●○

飴を何千もの糸に引き伸ばして重ねた、千層の口どけ。綿飴を四角く圧縮したような見た目で、口に入れるとふわっと崩れて消える。箱菓子として国民的な存在。

たべる 食材店・輸入通販の箱入りが入手しやすい。
一〇
मैसूर पाक

マイソール・パーク

Mysore Pak
地域 南インド(カルナータカ)素材 ひよこ豆粉・ギー●●●●●

マイソール宮殿の厨房で生まれたと伝わる、南インドの誇り。たっぷりのギーで炊き上げた生地は蜂の巣状の気泡を抱き、口に入れた瞬間ほろりと崩れる。南インド料理好きなら、次はこれ。

たべる まだ出会える店は少ない。見つけたら迷わず。
つづく

図鑑は、増えていきます。

ペイサム、クルフィ、モーダク、シュリカンド——インド亜大陸の甘い宝石は、まだまだ尽きません。

食べられる店

Where to Eat

作る前に、まず食べる。東京でミタイに出会える場所を、実在確認のうえで案内します(2026年7月調査時点)。

西葛西

Tokyo Mithai Wala専門店

2019年開業、日本で唯一のミタイ専門店。店内厨房で手づくりされる多彩なミタイが並び、単品でも量り売りでも買える。日本人向けに甘さを本場よりも控えめに調整しているのが嬉しい。まずここへ行けば、図鑑の半分に実物で出会える。

東京メトロ東西線 西葛西駅 徒歩2分/ベジタリアン対応

四谷

ムンバイ四谷店 + The India Tea Houseカフェ

インド料理店ムンバイの四谷店1階は、2018年からインドスイーツに力を入れる専門フロア。自家製ミタイを添えたインド式アフタヌーンティーが看板で、チャイとともにゆっくり味わえる。ミタイを「体験」として楽しむならここ。

JR・東京メトロ 四ツ谷駅近く/インド式アフタヌーンティー提供

蔵前・西葛西・新大久保

アンビカ(Ambika)食材店

インド食材店の老舗。シェフ手作りのミタイを店頭販売しており、スパイスや豆粉と一緒に買える。「食べる」と「作る」の中間に立つ場所として心強い。冷蔵便での通販にも対応。

都内複数店舗/ミタイの材料(ギー・ベサン・カルダモン)もここで揃う

通販

クールムンバイ ほかお取り寄せ

ムンバイ系列の冷凍ミタイ通販「クールムンバイ」なら、東京以外からでも本格ミタイに手が届く。輸入食材の通販(ティラキタ等)では箱入りのソーンパプディやラドゥが定番。

全国配送/はじめてならグラブジャムンかカジュ・カトリを

日本の台所でつくる

Make at Home

ミタイを日本語で体系的に学べる場所は、まだこの国にありません。mithai.tokyo がその最初の一歩をつくります。

連載・講座、仕込み中。

日本のスーパーで手に入る材料から始めて、少しずつ本場の材料へ。「食べて好きになったあの一皿」を自分の台所で再現するまでの道のりを、レシピと動画で丁寧に案内する連載を準備しています。